タロット

タロット

タロットについて

 タロットカードを引いて出たカードの象徴によって、未来や過去を覗いたり、現状を把握したり、人の気持ちなどを読み解くタロット占いは、占いたい相手の生年月日がわからなくても占える便利な占いです。カードは全部で78枚。22枚の大アルカナと呼ばれるメジャーなカードと、56枚の小アルカナと呼ばれるトランプのような数札で構成されています。カードにはさまざまな種類があり、作成された国や時代、画家や監修者によって独特のカラーがあり、バラエティに富んでいます。
 タロットの歴史や起源については諸説ありますが、14世紀の西ヨーロッパでゲームカードとして用いられていたものがはじまりという説が、今のところの有力説です。15世紀のルネサンス時代の北イタリアで、56枚の小アルカナ(数札)に大アルカナ22枚が絵札として加わり、78枚になったそうです。現存する最古のカード「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」はこの時期に描かれました。16世紀の寓意画ブームに乗り、フランス、ドイツ、スイスなどを中心に、タロットがヨーロッパ各地に広まり、「マルセイユ版」タロットも描かれました。18世紀には、神秘主義や聖職に関わる人々がタロットを研究し、ゲームカードであったタロットに神秘的な解釈と魔術的な要素が加味され、悪魔崇拝や呪いと結びつけられますが、神秘主義への関心が高まる19世紀になると、タロットはヨーロッパから北アメリカに伝わり、世界中で親しまれるようになったのです。アーサー・エドワード・ウェイトが考案した「ウェイト版」タロットは、その独自性から、現代的なタロットの代表となり、後世の多様なタロットの誕生の先駆けとなりました。

 

タロットの教科書

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「説話社占い選書1 簡単でわかりやすいタロット占い」

 この本では、アーサー・エドワード・ウェイトが考案し、画家パメラ・コールマン・スミスが描いたウェイト版タロットについての解説書です。ウェイトが記した「The Pictorial Key to the Tarot」を参考にし、ウェイトの生い立ちや宗教観を加味して執筆しました。巻末のアトリビュート解説は、ウェイト版の新たな解釈を広げる鍵になるでしょう。
 正位置と逆位置は分けてはいませんが、解釈は記してあります。LUA的なタロットの使い方にも触れていますが、下にざっくりとまとめておきます。

 

LUA的なタロットの使い方

 タロットを引いて、タロットを感じてください。決して意味を考えない。それがLUAスタイルです。タロットを見た瞬間に直感したイメージで判断します。
 実際の占いでは、78枚のフルデッキを用いる方法と、22枚の大アルカナだけで占う方法があります。どちらが正しいということではありませんが、小アルカナだけで占っている人に出会ったことはありません。歴史的には小アルカナが古いと考えると、小アルカナ占いもありなのではという気もしますし、小アルカナだけでも占えます。個人的には、カードの枚数が多いと荷物が重くなることと、シャッフルするのに時間がかかるため、大アルカナだけで占うことがほとんどでした。占いの結果さえ導き出すことができれば、カードの枚数やスタイルは気にしなくていいでしょう。
タロット
 円形タロットカード カードの形は長方形が一般的ですが、珍しいものには円形や正方形もあります。出たカードの天地から、正位置と逆位置を判断し、タロットの象徴の解釈に違いを持たせる占い方もありますが、私は基本的に正逆にこだわりません。それはどんなタイプのタロットを用いても同じように占えることを前提にしているからです。恋を占って「死」のカードが出た場合、正位置なら失恋、逆位置なら関係が良くなってくると読む人もいるでしょう。私の読みでは、正位置なら即死=恋の終わり、逆位置なら生殺し=死にきれない思いを引きずるとなります。「死」は正でも逆でも「死」という解釈です。
 当サイトには、タロットカードの図象を掲載していませんが、お好みのカードを手に入れてタロットを楽しんでいただければと思います。自由にイマジネーションを広げて解釈を深めることで、新しい解釈「自分だけの読み方」が生まれるのです。毎日手に触れて、日常の些細なことを占っているうちに、解釈が自然と深まっていくでしょう。

 

タロットの象徴

「愚者」
 ふらふら、おぼつかない、気楽、始まる、軽い、適当、自然体、無欲

 

「魔術師」
 きびきび、賢い、イニシアチブ、始める、能力、技、器用、やる気

 

「女教皇」
 ぎすぎす、もろい、省みる、痩せる、繊細、ストレス、完ぺき、妄想

 

「女帝」
 ぬくぬく、優しい、優雅、太る、贅沢、余裕、愛、満たされた心

 

「皇帝」
 どうどう、強い、自信、頼る、確実、安全、安定、実績、現実的

 

「法王」
 せいせい、尊い、正直、すがる、信頼、人徳、精神的な崇高さ

 

「恋人」
 わくわく、心地いい、快楽、恋する、若々しい美しさと感性、ときめき

 

「戦車」
 いけいけ、早い、行動、走る、旅、移動、勇敢、好戦的、闘い

 

「力」
 うんうん、逞しい、努力、もちこたえる、協調性、協力、手なずける、底力

 

「隠者」
 ふむふむ、さびしい、孤独、留まる、落ち着き、達観、過去、守り

 

「運命の輪」
 のりのり、面白い、成り行き、めぐる、幸運、運命的、好転

 

「正義」
 よしよし、冷たい、検討、比べる、冷静沈着、現実主義、打算的

 

「吊るされた人」
 だめだめ、苦しい、受容、止まる、停滞、観念、悩み、熟考

 

「死」
 こくこく、切ない、踏ん切り、終わる、悟り、環境の変化、生まれ変わる

 

「節制」
 はいはい、親しい、交流、会話する、興味、知識欲、社交、やりくり

 

「悪魔」
 うはうは、醜い、甘え、依存する、性的、悪癖、悪いと言われること全般

 

「塔」
 がたがた、恐ろしい、変化、破壊する、個性、意外性、良くも悪くも予想外

 

「星」
 どきどき、嬉しい、希望、夢を持つ、理想、夜、液体、透明、ピュア、発見

 

「月」
 こそこそ、悲しい、秘密、心配する、不透明、偽り、疑い、ミステリアス

 

「太陽」
 わいわい、楽しい、充実、成功する、明るみに出る、目立つ、日中、パワー

 

「審判」
 それそれ、潔い、決心、決断する、蘇る、思い出す、再会、仕切り直し

 

「世界」
 ゆうゆう、広い、達成、完結する、定評、マイワールド、応援、加護